
空港を利用する場合、避けては通れないのが保安検査場でのチェックと国際線の場合は入国審査。
アメリカに入国および出国する場合、よほど運がない限りたいていは長蛇の列ができており、その列を並ばないといけないかと思うとげんなりするかと思います。
また長時間待つ必要があるため、乗り継ぎ時間がなくなり間に合わない、家族で待つと子供が我慢できない、職員の対応がトロトロしてイライラといったケースがほとんどではないでしょうか?
今回はこのイライラをなんとか解消できる方法がないのか調査してみました。
保安検査場の場合
①TSA Preを利用する。
→TSA Pre は米国国土安全保障省(DHS)の米国運輸保安局(TSA)が運営する事前検査プログラムで、事前にTSAから承認を受けた人に対し、米国加盟空港出発時、保安検査の簡略化・迅速化を図るものです。
事前承認を受けた人は以下のメリットが受けられます。
●TSA Pre専用レーンに並ぶことができます。
●荷物検査では、靴やベルト、軽い上着は着たままでOKです。またラップトップPCや規定以内の容量の液体もカバンなどにいれたままでOKです。
●X線検査などの人体検査は、360度スキャンではなくゲートをくぐるだけでOKです。

そのためTSA Pre専用のレーンはたいてい空いているため数分(サイトには5分以内)で保安検査場を通過できそうです。
イライラを解消させる方法としてはかなり有効な方法です。
ただ残念なことに、
この事前検査プログラムを申請できるのはいまのところ、米国市民、米国永住権保持者のみです。
たまにマイレージ会員ステータスをもっている方がランダムでTSAPreに選ばれるケースがあるみたいですが、毎回選ばれるわけではないようです。
②CLEARを利用する。
最近空港でよく見かけることができるCLEARですが、このサービスを利用しても保安検査場を時短することができそうです。

このCLEARの最大のメリットは、
保安検査官による ID と搭乗券チェックを機械で行うので短時間で終わることです。
そのため、通常の列より早くセキュリティーチェックの列に入ることができます。
ただセキュリティーチェックは通常の方法となり、靴や上着を脱ぐ必要がありますし、ラップトップPCや電子機器はカバンから取り出さないといけません。
またCLEARの登録は米国の運転免許証があれば申し込めますので、アメリカに駐在している日本人でも登録可能です。
デルタ空港はこの”CLEAR”社の株式を5パーセント保有しているためCLEAR使用には非常に積極的のようで、試験的にCLEARで登録した指紋を用いてボーディングできるシステムを実施しているようです。
保安検査場+入国審査の場合
①Global Entryを利用する。
グローバルエントリーは現在米国税関・国境取締局(CBP)が施行しているプログラムで、事前承認済みで危険度の低い旅行者の米国入国プロセスを促進します。海外渡航回数の高い旅行者を対象にしていますが、参加資格として義務づけられる最低渡航回数はありません。プログラム参加者は選定空港に設置された自動キオスクを使用し米国に入国する事が出来ます。
引用先:https://jp.usembassy.gov/ja/embassy-consulates-ja/tokyo-ja/sections-offices-ja/cbp-ja/trusted-traveler-programsglobal-entry-program-ja/
つまり、Global Entryプログラムの承認がもらえると、
①入国審査は自動キオスクを使用して米国に入国することができます。
→長い長い入国審査の列に並ぶ必要がなく、アメリカ人同等のスピードで通過することができます。
②TSA preを利用することができる。
→上記に説明したTSA preが利用することができます。
ただ申請するための資格は以下の内容となっており、残念ながら日本人であれば現時点では取得することは難しい状況となります。
- 米国に居住する14歳以上の米国市民、米国国籍保有者、米国永住者
- 米国ビザを所有するメキシコ国籍の方
- パナマ国籍の方
- イギリス(英国)国籍の方
- シンガポール国籍の方
- コロンビア国籍の方
- ドイツ連邦警察局にて事前に登録をされているドイツ国籍の方
- スマートエントリーサービス(SES)プログラムに登録済みの韓国国籍の方
- NEXUSに登録済みの方
- SENTRIに登録済みの方
→2017年に試験的に一部の日本人(1500人)のみGlobal Entryの申し込みができたようです。
将来的には日本もグローバルエントリーが利用できるようになるかもしれません。
→在日米大使館のホームページからグローバルエントリーのプロモーションコードが入手できれば、グローバルエントリーを申請できるようです。
ただ2019/7/12現在、プロモーションコードは不足しているため入手できないようです。
https://japan2.usembassy.gov/j/info/tinfoj-cbp.html
まとめ
いかがだったでしょうか?
ただでさえ空港の待ち時間が長い中、保安検査と入国審査で待つ長蛇の列は本当にうんざるするかと思います。
今回は3種類の方法を紹介しましたが、サービスの内容からグローバルエントリーが最もおすすめのプログラムとなりそうです。
ただネックとなるのが日本国籍での場合、現時点では申請することができないことです。
将来的に利用できるようになれば、ぜひ申請してみてもいいかと思いますし、
根気よく大使館のホームページを確認し運よくプロモーションコードが入手できればすぐにでも申請してするのをおすすめします。
